本当にあった怖い話2019秋

 

夏の日差しが弱まり、少し肌寒くなって。

 

なんだか切ない気持ちになりながら、秋の訪れを感じる。

 

 

 

秋が来ると私は思う。

 

 

 

月見バーガーが食べたい。」

 

 

 

と。

 

 

 

 

 

 

あぁ月見バーガーが食べたい。

あのプルプルとした卵と香ばしいベーコン。

それを引き立てる絶妙なソース。

あぁ月見バーガーが食べたい。

 

 

 

 

 

そんなことを思いながら眠りにつく。

 

 

 

 

その思いが通じたのか、

ふと目覚めた昼下がり、リビングに足を運ぶと

月見バーガーとナゲットがテーブルの上に置かれていた。

 

 

 

母親とは偉大だ。

なぜ気持ちが通じるのだろう。

 

 

 

私は冷えていた月見バーガーをレンジで少しだけ温め、

思い焦がれていた月見バーガーにかじりつく。

 

 

 

 

あぁこれだ。

私は1年間この味を待ちわびていたのだ。

 

 

 

うまい。

 

 

 

もうこの秋にやり残したことはない。

 

 

マクドナルドからの恩恵を受け、

そんな幸福感に包まれながら私はナゲットに手を伸ばす。

 

 

 

人間は裏切るが、ナゲットは私たちを絶対に裏切ったりはしない。

ナゲットという言葉の配列もなんと美しい。

 

 

ナゲットを1つ頬張ったところで私は異変に気付く。

 

 

「バーベキューソースが無い。」

 

 

あのこの世で一番うまいソースが無いのだ。

 

 

 

 

「バーベキューとマスタードどちらにしますか?」

 

 

本当はどちらもと言いたいところだが社会というのはそう甘くないということをこのソースたちは教えてくれる。

 

この質問を母はされたはずだ。

 

 

 

おかしい。

 

 

 

 

「まぁいいか。」

 

と私は冷蔵庫を開け、ケチャップで代用を試みる。

 

 

 

お腹と心が満たされ、

 

私は夕方からのアルバイトへと向かう準備を始める。

 

 

顔を洗い、髪を結う。

 

「さぁ化粧をしよう。」

 

私はいつものように化粧ポーチを開く。

 

 

 

 

すると、信じられない光景がそこに広がっていた。

 

 

そして私はこう叫んだのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バーベキューソース入ってるんですけど!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっまって怖い怖い。

え、誰?え、なんで?しかも開いてるんだけど!

化粧道具全部バーベキューソースの臭いすんだけど!!!

つかさっきのバーベキューソース探してたくだり伏線みたいになってんだけど!!! 

 

 

 

 

と私がパニくっていると、母がこう言う。

 

 

 

 

 

「あ〜・・・私かな(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

嘘だろ!?!?

 

 

 

 

 

 

 

娘の化粧ポーチにバーベキューソース(開封済み)入れるか!?

 

 

 

 

おそらく私が普段化粧道具を散らかしているのでその辺にあるものを母がぶち込んでくれるのですが、その中にバーベキューソース(開封済み)があったということでしょう。

 

まぁだからトータルで見ると私が悪いんですが。

 

 

 

いやでも

 

娘の化粧ポーチにバーベキューソース(開封済み)入れるか!? (二度目)

 

 

 

 

 

あ〜怖かった。

 

 

化粧ポーチから開封済みのバーベキューソース出てくんのこの世で一番怖いわ。

 

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